園長のひとりごと

8月6日
2022-08-05
 被爆から77年目、気温40度を超える暑い夏です。1945年8月6日午前8時15分、広島市のほぼ中央、上空600メートルで炸裂した1発の爆弾が多くの命を一瞬で奪いました。2022年、被爆体験をされた方々が年々少なくなるなか、世界の至るところで平和を脅かすような出来事が頻発しています。我々の世代はこれからどこへ向かっていくのかとても不安ですが、今子どもと呼ばれている人たちが世界の主役になるとき、正しい判断のもと恒久平和を追求してくれることを祈り願い、今日も子どもたちに絵本を読みます。
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社会
2022-06-30
 今は6月です。当園では毎年この時期に参観日を設けています。近年は新型コロナウイルスの影響もあり、例年通りの開催が出来ないこともありましたが、今年度は新規感染者数も減少傾向にありましたので、密を避けて3日間に分散して保育参観をして頂きました。参観日というと、保護者の方が保育園での子どもの様子、又成長を確認する行事というイメージが強いかもしれませんが、子どもたちにとっても前回より出来ることが増えた、難しいことも出来るようになった、これらの自信を披露できるとても大切な日です。・・・保護者の皆様はそんな参観を終えられてどうお感じになられるのでしょうか?お家とは違った我が子の姿に驚かれたことも少なからずあるのではないでしょうか。当園では保護者の皆様に度々お伝えしておりますが、子どもたちにとって保育園は家とは異なる一つの「社会」です。友だちの挙動が見える、先生のお話がある、時間という概念が生活のなかに大きく関わってくる、これら一部をみても、ここはまさに社会、大人で云う職場です。もちろん、そのなかに楽しいこと、又やりがいも沢山あります。しかし、保育園は決して遊ぶ為だけの楽しい場所ではないということを理解してあげることは必要です。子どもたちも我々同様、社会生活を頑張っているのです。また社会生活といいますと我々は働くということに於いて、周囲から認められたいとも常々思っています。その思いは子どもたちも同様で、その機会が参観日であり、行事なのです。自分は認められている、そして大切にされている。この思いを子どもたちのなかに育んであげることも重要な子育て環境です。是非生活の中に意識してみてください。皆様、お忙しいなか御参観ありがとうございました。この度も子どもたちの心に自信の芽が沢山芽吹いたことでしょう。
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平和を願い
2022-06-01
 日本から西へ約8200㎞、そこでは今、戦争が起きています。連日のニュースからその悲惨な状況が見て取れます。現在、世界では幼児教育から初等、中等、高等と学びを進めていくなかで、戦争というものがどれほど悲惨で虚しいものかを知る機会が度々あります。特にこの広島という地は、人類初の原子爆弾投下による壊滅という経験をしており、非戦への思い、そして活動の強い地域でもあります。先日は大国がこの戦争において核兵器使用を匂わせるような発言報道もあり、世界を震撼させていましたが、戦争状態とは結局このようなものです。武器を手に取った瞬間から、ただ敵味方の判断のみで言葉なく殺し合う。互いが相手のことは何も知らず、ただ命を奪い合う。互いに家族が居る、子どもが待っている、しかし目の前の人間を殺さなければ殺される、それが戦争であり戦場という場所です。直径12,756㎞、周囲40,000㎞、この球体表面でいつまでこのような争いが続くのでしょうか。先日、日本のとある資産家の方が宇宙で12日間を過ごし話題となっていましたが、時速28,000㎞、地球を周回するのに約90分という環境から見た世界はどうだったのでしょうか。眼下にある小さな星で争いが繰り返され、日々多くの命が失われていくことへの虚しさを少なからず感じられたのではないでしょうか。この戦争、日本に住んでいる私たちには未だ大きな影響は出ていません。遠く西の国の出来事です。しかし、宇宙船では約17分の距離です。これから科学の進歩と共に世界は益々狭く、国々も近くなります。そして多様化していきます。今の子どもたちが大人と呼ばれる頃、人々は地球規模で物事を考え(グローバル化)、活動し、生活していることでしょう。またそうならなければ近い将来、地球、人類は滅亡の危機まで有り得るのではないでしょうか。輝かしい進歩を共に喜び、ひとたび大きな苦難が来れば共に挑戦し乗り越える。身も心も豊かな新世界の誕生、それらの土台となるものこそが非戦であり、平和であり、人種、国境を越えての交流なのです。戦争をしている場合ではありません。「喧嘩しないで仲良くしてね!!」世界中の家庭で、親が子に願い伝える代表的フレーズですが、実際これが子育てのスタートでありゴールなのです。良き子育てとは、平和への関心を、幼き心に芽生えさせることを目的としていることを我々大人は決して忘れてはいけないのです。
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涙涙
2022-05-02
保育園の新年度は大きな泣き声でスタートします。入園当初は慣らし保育がありますので、お昼には大好きなお父さんかお母さんが心配な表情でお迎えに来てくれますが、それまでの数時間は不安でなりません。「ここはどこ!あなたはだれ?わたしはなぜ、おいていかれたの?」生まれて初めて感じる不安の極み、人生最大のピンチです。これは泣かずにはいられません。これまで養われてきた力を最大限発揮して、「うわぁ〜ん、うわぁ〜ん」大きな元気な泣き声です。新入園児さんにとっては辛く、悲しい慣らし保育ですが、この期間は単に「一日も早く施設に慣れて泣かずに過ごしてね」というものではありません。慣らし保育で重要なこと、それは「信頼」です。子どもたちが保育園の環境に慣れるとは、そこにいる人を信頼できるようになるということです。「ここにいる人たちは私を受け入れ、お父さんお母さんと同じように関わってくれる」この思いが子どもたちのなかに生まれた時、大きな泣き声は収まります。朝の涙が消えた後は、夕方、胸に飛び込んでくる小さな身体、その笑顔をしっかり抱きしめてあげてください。そして我が子がお父さんお母さんではない人へ信頼を寄せ、又社会の一員としての生活をスタートできたことをしっかりと認め、その誇らしさを子どもに感じさせてあげてください。それが子どもたちにとって人生最初の自信となり、これから養われていく自己肯定感の土台となるのです。 
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また明日も(祝卒園)
2022-03-28
「バイバ~イ」子どもたちの声が玄関に響きます。いつも耳にする日常的な別れの挨拶ですが、先日は「今日は帰るけど、また元気で会おう。そして・・・♪」とお互いが意思統一を図っているように聞こえました。保育園では色々なことが起こります。悪口を言い合ったり、順番を取り合ったり、でも帰るときは「バイバイ」の一言で、また元気で会えること、仲良く遊べることを約束します。もし翌日、友だちが休みであれば、心配になり先生に尋ねたりもします。4才・5才は、まだまだ子どもです。しかし、その心には大切なものが、すでに沢山備わっています。「自分は一人ではない。喜び、悲しみを友達と共有している。そしてそれは周囲にも認められている。」バイバイの一言ですが、そこには自信、そして立派な社会の成立を感じました。「まったく、最近の若者(子ども)は!」・・・よく聞くフレーズですが、結構、逞しく、また誇らしく、成長していますよ。ではまた明日♪
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